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DJI Matrice 4シリーズの主な特長

作成者: DJI Enterprise|1月 30, 2025

DJI Matrice 4シリーズは、革新的なAI、改善された安全機能、高い精度により、ドローンの飛行操作がこれまで以上に安全で信頼性の高いものになります。このシリーズには、DJI Matrice 4TDJI Matrice 4Eという2種類のモデルがあり、さまざまな業界のニーズに合わせてカスタマイズされています。DJI Matrice 4Tは、電力、救命救助、公共安全、森林保全など、幅広い業界に適しています。DJI Matrice 4Eは、測量、マッピング、土木建設、採掘などの空間計測用途向けに設計されています。

ここでは、DJI Matrice 4シリーズの主な特長を紹介します。このドローンが様々な業界にもたらすメリットを詳しく解説します。

 

DJI Matrice 4 シリーズ

強力なマルチセンサーシステム

DJI Matrice 4T、およびDJI Matrice 4Eは、高度なマルチセンサーシステムを搭載し、優れたビジュアル機能とデータ収集機能を実現します。DJI Matrice 4Tは、広角、中望遠、望遠カメラや、高解像度の熱測定向けの赤外線サーマルカメラなど、多様なカメラを搭載しており、探索救助活動等に最適です。Matrice 4Eは、M3Tのすべての望遠カメラやレーザー距離計に加えて、広角カメラにメカニカルシャッターを搭載しています。0.5秒間隔のインターバル撮影による高速マッピングで優れた性能を発揮し、測量を効率的に行うことができます。

機能

DJI MATRICE 4T

DJI MATRICE 4E

広角カメラ

1/1.3型 CMOS

48 MPの有効画素数

f/1.7

焦点距離(35mm換算): 24 mm

4/3型 CMOS

20 MPの有効画素数

f/2.8-f/11

焦点距離(35mm判換算焦点距離):24 mm

メカニカルシャッター

中望遠カメラ

1/1.3型CMOS

48 MPの有効画素数

f/2.8

焦点距離(35mm換算):70 mm

1/1.3型CMOS

48 MPの有効画素数

f/2.8

焦点距離(35mm判換算焦点距離):70 mm

望遠カメラ

1/1.5型CMOS

48 MPの有効画素数

f/2.8

焦点距離(35mm換算):168 mm

1/1.5型CMOS

48 MPの有効画素数

f/2.8

焦点距離(35mm判換算焦点距離):168 mm

レーザー距離計

測定範囲:1800 m(1 Hz)、斜入射範囲(斜距離1:5):600 m(1 Hz)
ブラインドゾーン:1 m、測定精度 (m):± (0.2 + 0.0015 × D)

赤外線サーマルカメラ

解像度640×512

f/1.0

焦点距離(35 mm判換算焦点距離):53 mm

非冷却VOxマイクロボロメータ

高解像度モードに対応

なし

NIR補助ライト

FOV: 6°

照度距離: 100 m

なし

 

DJI Matrice 4T, DJI Matrice 4E

 

インテリジェントなオペレーション

DJI Matrice 4シリーズは、インテリジェントな操作を実現し、内蔵のAIモデルにより、探索救助や定期飛行時に車両、船舶、対象を発見します。他のモデルへの切り替えにも対応しているため、AI適用シナリオの範囲が広がります。また、DJIでは、必要なモデルトレーニングツールや、オンボード計算機能にアクセスするサードパーティを対象とした開発者認証プロセスも提供しており、新しいドローンAIの適用分野の拡大をサポートします。レーザー距離計は、検査対象のマーキングや山火事の座標計算などのタスクでリアルタイムの測定を提供し、DJI Pilot QRコードやDJI FlightHub 2を介して容易に共有できます。DJI Pilot 2は、カメラフレームの中心や観測済みの座標をマップ上でハイライトすることで、パトロールや救助活動を強化します。

精度の高いトラッキングのためのクルーズ制御やスマートトラックなどの効率的な飛行モードで操作機能を高めて、POI機能で3Dモデリングと定点観測を支援します。

高度なオペレーション

低照度環境で優れた性能を発揮

DJI Matrice 4シリーズは低照度環境で優れた性能を発揮します。アップグレードされた夜間撮影モードは、3モードのフルカラーナイトビジョンと強化されたノイズ低減機能を備えています。赤外線カットフィルターとNIR補助ライトを搭載することで、クリアな視界を確保し、探索救助活動で対象を容易に検出できるようにします。DJI Matrice 4TのNIR照明は、最大100メートル先を照らすため、野生動物の保護に最適です。1280 × 1024の解像度での高解像度赤外線モードをサポートし、温度の分布を詳細に明らかにします。6個の高解像度・低照度対応魚眼レンズで測位と障害物回避を強化し、市街シーンでの安全なナビゲーションを実現します。

 

低照度環境で優れた性能を発揮

測量と建設向けの高精度マッピング

DJI Matrice 4Eは、0.5秒間隔の高速インターバル撮影と秒速21メートルの飛行速度により、地理空間マッピングを強化します。広角カメラは、オルソフォトモードとオブリークモードをサポートし、5方向オブリークキャプチャーと3方向オルソキャプチャーでカバー範囲を最大限まで拡大します。また、スマート3Dキャプチャにも対応しているため、ユーザーは送信機でラフモデルを作成し、高精度なマッピングルートを生成して、不規則な建物を詳細に測定できます。また、仮想スペースルートやウェイポイント写真を表示し、飛行安全性の評価とカバー範囲の分析も強化します。Distortion Correction 2.0は、高精度なカメラ歪み補正を提供し、残留歪みを2ピクセル未満に抑えます。DJI Pilot 2は、測量レポートを自動的に生成することで、主なインサイトを提示して現場調整を可能にし、効率を高めます。

スマート3Dキャプチャー

望遠カメラでディテールを捉える

DJI Matrice 4シリーズは、高度な画像処理機能が特長です。中望遠カメラで中距離の検査に対応し、48 MPの望遠カメラで最大250メートル離れた場所から複雑なディテールを明確に捉えます。さらに、DJI Matrice 4Tは赤外線カットフィルターを搭載しているため、信頼性の高い24時間365日の体制で確実に動作します。望遠映像のアップグレードされたスタビライズ機構もこのシリーズの特長です。10倍ズーム以上の望遠撮影をしながら、前景の対象をブレなく安定させて鮮明に撮影します。また、3モードの電子式自動ヘイズ除去機能により、過酷な大気条件でも最適な鮮明度を保ちます。

 

離れた場所からディテールを捉える

革新的な安全性とナビゲーションシステム

DJI Matrice 4シリーズには、DJIが独自に開発したRTKモジュールを標準装備し、包括的な視界で安全性を高めます。GNSS+Vision Fusion測位およびナビゲーションシステムにより、GPS信号が弱いエリアでも安心して飛行できます。

安全上の注意事項:

  • 全方向障害物検知により、衝突の可能性を防ぎます。
  • インテリジェントなガイダンスにより、山岳地域での飛行経路を自動的に計画します。
  • ホームへの帰還機能は、GNSSの弱い環境でもシームレスに機能します。

 

障害物を検知

映像伝送をさらに改善

O4 Enterprise映像伝送システムは、過酷な環境における性能を再定義します。DJI Matrice 4シリーズの8本のアンテナ構成と送信機の高利得アンテナにより、最大25 kmという優れた伝送距離を実現します。このシステムは、DJI Mavic 3 Enterpriseシリーズの2倍となる20 MB/秒のダウンロード帯域幅で、精度の高い安定した映像伝送を実現します。さらに、DJI Matrice 4シリーズはオプションのDJIセルラードングル2もサポートし、4G映像伝送による安定した信号伝送を強化します。

 

O4 Enterprise映像伝送システム

効率的なアクセサリーのエコシステム

DJI Matrice 4シリーズは、アクセサリーをアップグレードし、より効率的で適応性の高い操作を可能にします。DJI AL1スポットライトは、100メートル離れた場所でも対象を明確に照らし、常時点灯とストロボの両方のモードに対応しています。また、広角モードでの撮影範囲も強化されています。

一方、DJI AS1スピーカーは、パワフルな音声をもたらします。最大300メートルの距離から配信し、1メートルの距離で114デシベルの音量を確保します。さらなる操作性を実現するD-RTK 3多機能ステーションは、センチメートルレベルの測位精度で動作するドローンをサポートし、高い場所に設置することで信号リレー*を介して映像伝送を拡張できます。また、ネットワークのないエリアでの高精度のデータ収集も可能です。さらに、地上基準点のマーキングにも使用できます。

* リレーステーションモードはDJI Matrice 4シリーズにのみ対応しています

 

DJI AL1スポットライト と DJI AS1スピーカー

シームレスなソフトウェア統合

DJI Matrice 4シリーズは、ミッション計画とデータ分析のための幅広いツールを提供します。

  • DJI Pilot 2は、ユーザーインターフェースを刷新し、カスタマイズ可能なインテリジェント機能ツールバーを搭載して、さまざまな飛行ルートタイプに対応します。さらに、仮想スペースモデルやルートプレビュー機能も搭載しています。
  • DJI Terraは、DJI Matrice 4Eで高精度のカメラ歪み補正を実現します。可視光画像のオフラインPPK処理を無料でサポートし、D-RTK 3データのインポートに対応します。

*購入されたMatrice 4Eには、1年間のDJI Terraライセンスが付属します。

  • DJI FlightHub 2が送信機用にアップグレードされ、DJI Matrice 4シリーズの機体に適したさまざまな飛行ルート計画機能に対応します。パイロットは、複数ドローンの操作時に、ライブ飛行制御でペイロードと機体を同時に制御し、複数のライブ配信を同期することで、効率的な地上と空の連携が可能です。

* DJI Matrice 4シリーズを購入し、最初にDJI FlightHub 2に紐づけしたユーザーには、対応するライブ配信時間、マッピング画像の割り当て数、ストレージ容量などが付与されます。

  • DTAT 3.0は、画像をマーキング、分析、処理するための熱分析ツールを提供し、異常な温度点を検出します。

 

DJI Matrice 4シリーズで操作を改善

探索救助活動を指揮する場合でも、複雑なインフラを検査する場合でも、DJI Matrice 4シリーズは、優れたインテリジェンス、安全性、操作効率をもたらします。AIと高度なセンサー技術をシームレスに統合し、あらゆる課題を常に克服できます。

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