DJIとRaptor Mapsがチームを組み、太陽光発電用途でのMavic 3Tの飛行計画を最適化

新たな更新により、ソーラーファームの点検を「ハンズフリー」で実施

By Raptor Maps Raptor Maps
3月 11, 2024

ソーラーソフトウェアの大手プロバイダーであるRaptor Mapsは、DJIエンタープライズと協力し、DJIのPilot 2飛行計画ソフトウェアの最新の更新のために、インプットの提供やテストを行っています。(更新メモ)Mavic 3TM3T)ドローンで利用できる更新により、M3Tの能力がさらに高まり、ソーラーファームの点検での効率的かつ正確なデータ収集や、操作ミスの削減が可能になり、最終的には、Raptor Mapsのデータ収集基準に準拠した、最初から最後まで「ハンズフリー」の空からのサーモグラフィー点検が実現します。

ドローンによる上空からのサーモグラフィーは、太陽光設備の点検において主力の点検ソリューションとなっており、安全で効率的、かつ高品質なデータ収集方法となっています。Raptor Mapsは、DJIのThermal SDKを活用してDJIのドローンから画像を取り込み、それらの画像の処理と分析を行い、太陽光設備の異常に関する正確で実用的なインサイトを提供しています。こうした異常は発電に影響を与え、設備資産所有者にとっての収益の損失を拡大するものですが、それらはすべてソーラーファームのデジタルツインにマッピングされ、地理的位置情報が提供されます。

太陽光設備資産の管理分析の大手プロバイダーであるRaptor Mapsは、現場のパイロットからの直接的なフィードバックに基づいて、飛行計画を改善する機会を見出しています。

Raptor Maps M3E - 1ソフトウェアの更新により、パイロットは、飛行中に熱画像や視覚画像を確認できるようになりました。

Pilot 2ソフトウェアの更新が、M3Tドローンの効率を高める

DJI Pilot 2の更新により、M3Tドローンを使用しているパイロットは、各ウェイポイントの通過後に機体の向きを調整する必要がなくなりました。これにより、飛行境界設定が飛行境界にあるパネルの列をすべてカバーするのに十分な大きさであるかどうかを推定する作業もなくなりました。さらに、この更新により、特定のカメラ角度に基づいて飛行経路を自動的に調整できる機能が追加されたため、設定された点検エリアでの飛行時に推定で行っていた作業も減ります。

パイロットは、飛行中に熱画像や視覚画像を確認したり、ライブ温度表示を監視したりできます。熱カメラの値(放射率など)は、飛行前または飛行中に調整することもできます。

Raptor Maps M3E - 2DJI Pilot 2アプリのスクリーンショット

Raptor Mapsの社内エキスパートによるテストでは、データ収集の速度と品質の両方が向上していること、さらに、パイロットがソーラーファームを正確かつ安全に点検するために必要な時間全体が短縮されていることが示されています。このような改善は、新たなミッション計画のしやすさや、視覚画像と熱画像のどちらも0.7秒で取得できるM3Tのシャッター速度により、飛行速度が向上したことによるものです。

このフライトモードの計画は、従来DJI GS Proを使用したMatrice 210 + Zenmuse XT/XT2のみで可能でした。10 MWのソーラーファームのRaptor総合点検でデータ収集を行う場合、これらの2つのシステムの間には、以下の図に示すように1時間40分の時間の差があることがわかります。M3Tの飛行可能時間が45分(Matrice 210 + XT2よりも17分長い)であるため、追加のバッテリー交換を回避することでさらに時間が節約されていることは、言うまでもありません。この例では、バッテリー交換やホームに帰還するまでの飛行時間を考慮すると、M3Tは4倍速くデータ収集を実行しています。

Raptor Maps M3E - 3M3TのDJI Pilot 2のスクリーンショット

Raptor Maps M3E - 4M210 + XT2のDJI GSProのスクリーンショット

「DJIによる今回の新たな更新を、我々は非常に歓迎しています。パイロットにとって太陽光設備の点検がより容易になり、処理ニーズに対する一貫性が高まるためです」こう語るのは、Raptor Mapsのデータマネージャーで、Mapsの社内ドローン エキスパートの1人であるChris Wilson氏です。「これによって、ドローンパイロットは、上空からのサーモグラフィー点検を『ハンズフリー』で行えるようになります。待ち望んでいた自動化やユーザー体験の向上が実現したのです」

Pilot 2アプリでM3Tのマッピングミッションを計画するときは、[Advanced Settings](詳細設定)に移動することで、カスタマイズされた機体の向きやジンバルピッチを有効にできます。

DJIはまた、今後の更新時に、このフライトモードで、デジタル サーフェス モデルに基づいて地形フォローを可能にする機能を追加する予定です。Matrice 30シリーズでも、同じミッション計画機能が計画されていますが、M300シリーズのジンバルは現在、データ収集ニーズに合わせて回転させることが可能になっています。

Raptor Mapsのソリューションの詳細については、こちらからお問い合わせください。

Raptor Mapsについて

Raptor Mapsは、太陽光業界向けのオペレーティング システムを構築し、この業界の拡大や、地球規模の気候目標達成を推進しています。太陽光発電業界全体を熟知する同社のソーラー ライフサイクル管理プラットフォーム(Raptor Solar)は、設備資産所有者やマネージャー、O&M、開発者、EPCが太陽光発電プラントを構築、維持、拡大するために必要なツールと記録システムを提供しています。このプラットフォームの中核となっているのは、地理的情報が付加され継続的に進化している、太陽光発電設備資産のデジタルツインです。これは、実用的なインサイトを得るために必要なデータソースと統合されています。Raptor Solarは、インサイトとアクションのギャップを埋め、設備資産の健全性と発電を改善し、リスクを軽減し、最終的には太陽光設備資産の収益率を高めることができます。Raptor Mapsの詳細やデモのスケジュールについては、同社(raptormaps.com/contact)にお問い合わせください。

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Tags: 土木・測量, エネルギー, AEC&測量

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著者について Raptor Maps

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