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「DJI Dock 3」を活用した、安全対策の更なる強化と業務効率化

安全対策の効率化について

By DJI Enterprise DJI Enterprise
5月 23, 2025

  東京都に本社を置く株式会社JDRONE(以下、JDRONE)は、ドローンによる操縦・計測・空撮・分析など、多岐に渡るドローン事業を手がけており様々な現場経験をもとに運用支援を展開している。今回は同社が実施した、日本最大級のスノーリゾートである野沢温泉スキー場において、雪山という厳しい環境下での安全対策向上と業務効率化を目的としたドローンの試験導入の現場に同行し、お話を伺った。

広大なスキー場管理の現状

 野沢温泉スキー場は、100 年以上の歴史を誇る、日本最大級のスノーリゾートだ。同スキー場支配人の上野氏は、以下のように語る。「この広大なゲレンデを、お客様に安全に楽しんでいただけるよう、毎日点検を行っています」「今回は、安全対策の更なる強化と業務の効率化を目指し、ドローンの活用で、スタッフの負担軽減や安全性の向上を検証しました」。

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「毎日早朝より、数十名ものスタッフで一斉にゲレンデコースの点検にあたる」

同スキー場では、十数名ものスタッフが、毎日早朝より点検にあたり、ゲレンデコースに異常があれば、無線で状況を共有し、コースを開けるかどうかを判断していた。しかし、この点検にドローン撮影を活用することで、亀裂等の位置や規模を確認することができるようになり、雪崩につながる可能性があるのかを確認できるようなったと言う。

 

広範なゲレンデを短時間で確認

 上野氏は以下のよう語る。「今回の試験導入を通じて、目視だけでは見落としがちな危険箇所や、毎日のデータの蓄積によって雪山の状況を把握し、スタッフ間で共有が容易になったと感じています」「また、危険箇所の通報や捜索願があった際に、広範なゲレンデを短時間で確認し、現場への的確な指示が可能になることを期待しています」

 

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    「広範なゲレンデの状況を把握し、スタッフ間での共有が容易になったと感じています」と上野氏。

 

DJI FlightHub 2 で状況を確認

 同スキー場ゲレンデ係の木村氏は、「DJI FlightHub 2 の3D マップが特に使いやすく、雪山の状況を三次元的に確認し、メモやマーキング機能でスタッフ間の共有伝達がしやすくなりました」 「また、閉鎖コースは雪崩の危険性を伴うため、スタッフを向かわせることに慎重でしたが、ドローンを活用することで、安全に現状を把握して対処できると感じました」と語る。

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       「危険と思われる箇所を、視覚的に比較し、スタッフ同士で共有が容易になった」

ケーブルやゲレンデの安全確認にも期待

 他にも、目視では確認が出来なかったが、ドローンで上空から、雪が積もった木が倒れ、ゴンドラのケーブルに影響を与えていないか、或いは、立入禁止エリアに誤認して進入してしまう方達に対し、ドローンの音声アナウンスを活用し、進入を抑制する事にも可能性を感じていると言う。

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     「音声アナウンステスト中のMatrice 4TD /スピーカー、及びライトを装着した場合」

 

厳しい環境でも運用が可能なDJI Dock 3

 今回の検証をサポートしたJDRONE の野口氏は、「雪山という厳しい環境下でも安定した運用が可能なDJI Dock 3、そしてDJI Matrice 4TD は、高い耐久性能を発揮し、安定した運用を実現します」 「安全性と効率性が求められる現場においては、極めて重要な要素あり、DJI Dock 3 とDJI FlightHub 2 との連携により、WEB 上でのフライトプランの作成やデータ管理が可能となります」と語る。

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      「雪山という厳しい環境下でも安定して運用が可能な、DJI Dock 3 /屋外に設置した状態」

状況に合わせてのフライトプランを作成

 野口氏は以下のように語る。「詳細に状況を把握し、亀裂が雪崩につながるかどうかの確認、なおかつ立入禁止エリアに入っている人がいないか等、状況に合わせてのフライトプランを組み込ませていただきました」「また、亀裂が入っている場所を、毎日確認したいとなった場合、収集したデータを活用して、マーキングしておけば3D マップから写真にアクセスでき、スキー場の方が過去の写真と比較できるよう、日常的に使いやすくなるようカスタマイズしました」と語る。

 

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「状況にあわせて、フライトプランを作成、カスタマイズを行う」

安全管理や緊急時の対応能力の向上に期待

 最後に、野口氏は次の通りに述べています。「この実証実験の結果、運用に伴う課題の解消ができ、安定した日常点検を目指すことにより、コースの安全性向上とスタッフの皆様の業務支援に、大きく貢献できると確信しております。」

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   「環境づくりに貢献し、これからも検証を進めていきたい」上野氏。

 

 

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Tags: メンテナンス, その他, AEC & 測量

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